第三者委員会へ告発（夢工房）

　本日、兵庫県健康福祉部社会福祉課を経由し、第三者委員会代表の弁護士藤原孝洋さんへ下記の告発書を渡しました。

2016年９月２０日

社会福祉法人　夢工房

　第三者委員会

　　会長　藤原　孝洋　様

　私たちは、社会福祉法人夢工房（以下、当該法人という）の本部がある芦屋市において、よりよい保育・幼児教育を考える活動をしている芦屋市民です。今回の当該法人の不正事件について下記の告発を行います。お忙しいことと推察しますが、是非、直接、告発内容を説明する場を設定して頂くよう申し入れます。

　　　　　＝子どもが安心して預けられる保育園へ

　　　　　　　　　　　　　　　夢工房が生まれ変わることを願って＝

１、架空職員の問題

　　理事長実母の架空勤務は、本人が入院中の2か月だけかのように保護者に説明している。同人の勤務実

態については、委員会で調査確認されておられることと思われる。同人については不正疑惑によって園長

職を解任された後も、本部職員としての地位にあり、職員として勤務できる心身の状況ではないと思われ

るが、姫路保育園に登園し、給与が支払われている。

　　理事長の娘は、武庫川女子大大学院に通学していた期間（2012年4月～2014年3月）も、

職員として給与が支払われている。

２　理事長らによる公私混同的な法人経費の流用問題

　　毎年理事長と一部幹部職員は、研修と称して海外旅行をしている。娘も同行したこともある。この経費

は適正に処理されているか疑問がある。

　　法人カードを理事長が使用しているが、遊興費など私的費用に充てている疑いがある。

３　職員の処遇問題

　　人件費率は、保育所を経営する社会福祉法人の場合平均75％程度とされているが、この法人は、極めて

低率で、保育所を経営する大手の株式会社よりも低い。

　　職員の経験年数の低さ、超勤の不払い、少ない有給休暇、休日出勤、研修費の保育士負担、休憩時間の

圧縮、法人経営の他保育園への応援業務（無償）等々職員処遇の劣悪さによるものである。具体的事例と

して、シフト終了後１５分間以内に、「静紋認証」させ、退勤の状態にさせているが、その後も就労させて

いる。

　　また、離職率の高さ、頻繁な職員異動は、時間をかけて保育士がこどもと向き合う機会を奪い、ベテラ

ン職員の少なさは保育の質に影響を及ぼしている。2～3年で離職する職員が多い。退職者の後は、新

人保育士が充てられることも多く、保育士とこどもの間で安定した関係が築けず、保育士の経験面か

らも、不安を感じる。

　　今回行政の監査では明らかにされていない項目だが、厚生労働省が示した行政監査の項目としても明記

されている職員の勤労条件の改善は、法人改善の方向として重要な課題である。

４　保育内容問題

　　人件費比率の低さにも影響されるが、当法人の経常利益率（経常増減差額率）は19.38％と保育所経営

社会福祉法人の平均とされる５％前後と比較し、極めて高率である。

　　①ペン、デジカメ、玩具など保育材料費の一部を保育士に負担させている。

　　②絵本などの教材を古本店などで安く調達しているなど絵本、玩具が貧弱である。

　　③家具設備の毀損を放置している。

　　④給食内容が保護者や職員から徴収している給食費からみて貧弱である。

　　⑤様々な名目で保護者に徴収金を負担させている。

　　⑥朝夕の子どもの人数に対して保育士が少ない。

⑦園外散歩が減り、保育士の人員確保が難しいためと言われたことがあった。

⑧自由保育時間は、子どもが戸外に出ても保育士が気付いていないことある。

⑨幼児の排泄の始末にその都度行けず、トイレから子どもが何度も呼ぶ姿がある。

５、黒石誠理事長、黒石静香（理事長妻）による法人の独断運営問題

　　保育園内での両氏のパワーハラスメントは有名であり、品川区における事件についても、両氏による

区派遣職員に対するパワハラが大きな要因である。また、区から黒石理事長の保育内容へ関与しないよ

う求めたがこれを拒否した。静香氏も、横浜市事件において、当局から会計事務から外すよう指導を受

けるなど両氏の独断専行が際立っている。法人組織が黒石誠、黒石静香の個人組織の状態になっている。

６、反省がなく、自浄能力に欠けている問題

2015年7月、姫路市から理事長の実母の姫路保育園長の架空勤務での監査指摘に対して、「実母が２か月ほど入院期間中のこと」と夢咲保育園保護者に説明（*1）。また2016年9月12日東京都港区認可保育所である高輪夢保育園における０歳児調理員の未配置の区の監査指摘（*2）に対して、「他の施設に長期間、応援に行っていたため高輪での勤務実績が薄いと判断されたもの」とし、9月14日１枚の文書が理事長職代理者名で山手夢保育園掲示板に付された。不正の事実を矮小化し、保護者には「ことなかれ」的説明で済ましている。このほかにも全国で不正や問題が挙げられていることから見ても、「何故、そのような不祥事が起きたのか自省する能力が、当該法人には欠如している。」と言える。

*1保護者説明会/2016.7.26　上田芳史理事長職務代理者　

*2　Ｈ26年度、Ｈ27年度、Ｈ28年度途中　違約金含め約1,000万円不適正受給

以上

佐藤　うめ子（芦屋市南宮町在住）

人見　佐智子（楠町在住）

福間　公子　（緑町在住）

池上　義三　（若葉町在住）

(連絡先)

池上義三/よりよい保育・幼児教育を考える芦屋市民の会事務局長（070-5669-5875）