2016年11月7日
兵庫県健康福祉部
社会福祉局 社会福祉課
法人指導参事 〇〇 〇〇 様
よりよい保育・幼児教育を考える芦屋市民の会
佐藤うめ子他世話人一同
(連絡先 事務局 池上義三)
社会福祉法人夢工房にかかる申し入れ書
標記法人にかかる不正事件については、第三者委員会報告書(10月17日、以下単に「報告書」)が出されました。
「報告書」による提言を実現するためには、同法人を所轄する貴職が「社会福祉法人の運営が著しく適正を欠くと認めるときは、当該法人に対して期限を定めて、その改善のために必要な措置をとるべき旨を勧告することができる」(社会福祉法第56条④)に基づき、同法人への行政監査の継続などが必要と考える立場から、以下の申し入れを行います。
申入れ事項
1、役員体制の総入れ替えを早期に実行し、新体制で法人改革を行
うこと
①三名の解任で済ませず、直ちに理事全員を辞任させること
「報告書」は、第一に理事長等創業者一族の排除、第二に理事会構成メンバーの総入れ替えを提言しています。また「むすび」では「役員を一掃し、現場園長・保育士の期待に応える管理体制の構築を切に望む」と締めくくられています。これは、役員を総入れ替えし、新しい体制のもとで改革を進めることを示唆するものです。
ところが、産経新聞11月5日付記事によれば、2日開催された理事会、評議員会において、黒石誠理事長、統括園長(黒石誠妻)、黒石芳子評議員(黒石誠母親)は解任したものの、現状は上田芳史理事長代表代行のもとで運営がなされようとしています。これでは、市民、保護者、職員が願う法人改革に背を向けるものです。これは、黒石一族に繋がる既存の役員の権益を得ようとするものであり、到底、黙過できません。
②上田芳史理事(理事長職務代行者)を即時、理事を解任し、当面
の運営の関与から排除すること
ア)同氏は、高輪夢保育園(東京都港区)にかかる給食員補助金不正が新聞報道された9月13日、芦屋山手夢保育園保護者向け掲示板に、理事長職務代行者名で掲示しました。その内容は「他の夢保育園へヘルプし、高輪夢保育園の勤務が薄かったと判断されたものであり不正受給とか、人件費水増しの報道は事実に反している」という保護者を不正の事実から隠ぺいしようしたことは周知の事実です。
イ)7月26日㈫開催された「報道にかかる保護者説明会」において、保護者からの理事長娘の新婚家具の不正取得の質問に対して、「不正経理か、手続きミス等の別の問題なのか」と不正を隠ぺい、実母の架空勤務の質問に対して、「同人が2か月程入院中だけ」と事実を偽り不正を隠ぺい、さらに重要であるのは、不正全般について、「法人でも調査したが行政と解釈の違う点もある」、「理事長親族についての疑惑であり、保育園の運営には全く問題ない」と不正を認めないことに加え、「報告書」で明らかにされた保育内容、保育士の勤務条件、異常な職員支配等否定しています。
ウ)姫路市から2016年9月21日付で同氏(理事長職務代理理事)宛に送付された文書は、兵庫県、姫路市合同監査(6月)で衝撃を与えた架空勤務の理事長実母が、その後も勤務実態に無いにも関わらず、管理職の賃金を支給していることを指摘されました。同氏が法人責任者として、不正を省みることなく、不正を続けていた事実です。
これら例示した事実だけでも、同氏は、法人の今後の関わる資格がないことは疑いありません。ところが、同氏は現理事会が解散するぎりぎりまで法人の運営に関わる姿勢を示しています。従って、当面の法人の対応への関与から直ちに排除して下さい。
③黒石理事長の長女F、長男Iの運営、経営から排除すること
既述したように、理事会で理事長黒石誠、統括園長静香(妻)、評議員E(実母)を解任しましたが、不正に関与した評議員理事長長男Iは解任されていません。また同じく不正に関与した長女Fについて経営からの排除がなされていません。「報告書」では、F、Iについて、今回解任された評議員E(実母)に触れた部分で三名全員、「法人内部に残るべきでない」(p72)とあり、F、I両名とも、法人の運営、経営から排除して下さい。
④不正に関与した黒石誠の長女Fの夫Kを運営、経営から排除する
こと
「報告書」では、「創業者一族は夢工房の運営、経営から完全に排除されるべきである」(P72)とあります。Kは、妻Fが不正取得した家具等を利用し利益供与を受けた地位にあり、加えて、今回の不正事件については、義母の姻族も含めた黒石誠を中心とした親族が関与したものです。Kと黒石理事長は姻族1親等という親族の関係にある点からも、「報告書」のいう創業者一族に黒石の娘婿Kも含まれると確信します。Kを法人の運営、経営から排除して下さい。
2、行政(兵庫県)として、法人に対する指導方針を明示してくだ
さい
①兵庫県は、「報告書」で解明されていない問題点を行政監査で
明らかにしてください。
「報告書」が述べているように、今回の「報告書」で指摘された事実は、不正経理にかかる氷山の一角であり、また保育内容、保育士勤務条件などについて不十分です。また「報告書」は、再発防止のための役員体制、保育内容、人材育成、従業員教育のコンプライアンスの徹底、不正を指摘しやすい環境づくりなど多面に指摘されています。これらの課題実現するためには、貴職の行政監査などが求められています。法人任せでなく、行政監査の継続を要請します。
②監督官庁(兵庫県)主導で仮理事を選任し、新理事会を設置する
こと
既に述べてきましたとおり、既存の法人役員では、法人の刷新は不可能です。監督官庁の兵庫県は関連法令に基づき、同法人と結びつきのない理事を選任するよう求めます。
。
関連法令:社会福祉法
(仮理事)
第三十九条の三 理事が欠けた場合において、事務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、所轄庁は、利害関係人の請求により又は職権で、仮理事を選任しなければならない。
③新理事会で黒石一族への刑事告訴するよう指導して下さい
新理事会において、黒石誠、静香、長女F、長男I 理事長の母E、不正行為を幇助した事務主任らに対し、不当利得返還請求又は損害賠償を請求するとともに、業務上横領、背任、詐欺等の犯罪に該当するとして刑事告訴すること。この刑事告訴によって、夢工房が完全に黒石一族と清算したことを市民、保護者、社会全体に明らかにすることとなり、信頼回復に繋がると思います。 以上
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