法人本部のある芦屋市行政を問う!!(夢工房)


 本日、芦屋市長ら幹部職員、市会議員全員へ下記文書をお渡ししました。

2016年12月2日

芦屋市長

 山中 健 様

      よりよい保育・幼児教育を考える芦屋市民の会

           佐藤 うめ子他世話人一同

             (連絡先 池上義三 )

   社会福祉法人夢工房にかかる申し入れ書

はじめに

 日々、市民の命と暮しを守るためのご奮闘に敬意を表します。

さて、標記にかかる同法人は、今年、兵庫県・姫路市合同監査における補助金等の不正摘発(6月)以降、横浜市(7月)、品川区(8月)、港区(9月)、豊中市(10月)、京都市(10月)の自治体監査でも不正摘発が新聞報道されました。既に同法人は、不正を認め、同法人が設置した第三者委員会から指摘された提言に沿って部分的に改善がすすめられています。「港区へ不正受給が返還され、姫路市については返還額を確定しながら返還する」(法人作成の保護者へ配付された保護者説明会要旨)、こととし、また、役員については、理事長ら4名を解任*(11月2日、27日)し、残りの理事・監事も年内に辞任することが決まっています。(兵庫県社会福祉課担当参事談)

 芦屋市は、児童福祉法24条1項の「保育を必要とする保育実施責任」を果たすため、同法人が経営する浜風夢保育園(3~5歳児 60名 2005年10月開設)、山手夢保育園(0~5歳児 120名 2007年4月開設)、夢咲保育園(0~5歳児 60名 2010年4月開設)へ保育を委託しており、子育て世代だけでなく、市有地(山手夢保育園等)を無償で同法人に保育用地として提供していることから納税者である市民にとっても、芦屋市と同法人に対して強い関心を持っています。

 さらに、芦屋市は、市立浜風幼稚園存続を求める市民の署名(7500人/2014.5.20付神戸新聞)の経過がある中、同園を廃園し、同法人へ幼保連携型認定こども園(以下認定こども園)を決定し(2015年10月)、同法人へ市有地たる浜風幼稚園敷地を無償提供し、浜風幼稚園舎の解体を許可しました。ところが同法人の不正事件発覚により、契約解除となり、当初、来春開設予定の認定こども園が1年延期となり、市民に多大な損害を与えた点からも、芦屋市と同法人に対して、その経過の真相を求める市民の声があります。

 今回、同法人に対する芦屋市の行政の在り方について同法人が設置した第三者委員会報告から検証し、以下の申し入れを行います。ご検討され12月末まで文書で回答を頂きたくよう申し添えします。

*黒石ら4名は役職は解任されたが職員として賃金の支給を引き続き受けている。

 

     行政責任を求める申し入れ事項

1、芦屋市は、同法人の不正疑惑を知り得た段階で、何故、浜風幼稚園跡認定こども園誘致決定を取り消ししなかったのですか。事実関係を市民に明らかにして下さい。

 「社会福祉法人指導監査要綱の制定について」によれば、「法人が複数の市に施設を経営している場合については、施設等の指導監査を実施した県、政令市、中核市は、当該法人が経営する他の施設について関係する県、市、厚生労働省に対し、指導監査結果の情報提供に努めること」(厚生労働省発県、政令市、中核市宛2013年3月最終改正通達)とあります。兵庫県と姫路市が合同で5月に特別監査を実施しており貴市は、その結果について知りうる立場にあったと思われますが、兵庫県・姫路市合同監査結果が報道された6月9日以降も、担当職員が市議会等で「疑惑であり不正が確定していない」と答弁し、誘致決定を取り消しませんでした。同法人との誘致取り消しが遅延したのは過失ではありません。あの時点で不正が疑惑か、事実が判断できなかったと抗弁する言い方もありますが、芦屋市が監査を行った姫路市、兵庫県、同法人から積極的に情報収集すれば、不正の悪質さ、深さから極めてクロであると判断できていたことは明らかです。

 もし、不正疑惑の段階で決定を取り消し、新たな法人を公募しておれば、予定通り、来春認定こども園が開設できたと思われます。行政の怠慢と指摘せざるを得ません。

 今回の認定こども園開設が1年遅れた要因は芦屋市の同法人に対する緊張関係の欠如であり、その背景には、「待機児童ゼロ作戦で悩む自治体と保護者を手玉にとり、理事長らが今回のような事件を起こしたことは許されず」(第三者委員会報告 結び75頁)とあるとおり、芦屋市と同法人の関係が監督する立場、監督される立場、委任している立場、芦屋市から補助金も貰い受任しているという立場にあったのでしょうか。

 待機児童解消に「お世話になっている」、一方、同法人は、そのような芦屋市を見下す関係ではなかったのか、真剣に検証するべきと思います。 

 以上を踏まえ、事実経過を市民へ明らかにして下さい。もし、瑕疵があった場合は、市長らの責任を明らかにし、関係職員については、地方公務員法第29条「職務を怠った」を適用し厳正な処分を検討して下さい。

(資料)

兵庫県、姫路市     芦屋市

           2014年

              ・市立浜風幼稚園存続運動

              ・市、廃園決定

2015年8月、9月

姫路市定期監査、特別監査 2015年6月15日

               認定こども園公募

              2015年10月

               同法人へ決定

2016年3月

姫路市特別監査(法人本部)2016年4月1日

              同法人へ市有地無償提供の契約

             2016年6月

              解体工事完了

2016年5月

兵庫県・姫路市特別監査  

(法人本部/芦屋市)

             2016年6月24日

              法人辞退届

2 保育所に対する厳正な監査の実施について

 芦屋市は、市内に3園ある夢保育園に対して、監査監督権限があります。かなり以前から市内夢保育園保護者から「保育士の退職が多い、保育士の年齢が若い、保育士の数が少ない」など同法人への不安の声が出されており、芦屋市として同法人に対して、緊張感をもって対応していたならば、不正をキャッチできていたのではないでしょうか。

 芦屋市は山手夢保育園に対する監査を今年に実施していますが、その際、不正経理の一端として第三者委員会が指摘した理事長の娘の新婚用家具が同園の保育室に保管されていることを現認しながら、これについて何ら対応していません。第三者委員会の報告書によれば、「理事長は、娘の新婚家庭用約200万円の家具等を購入と、当初の配送先は娘宅であること、及び該当の家具等を平成28年5月16日の立ち入り検査(兵庫県・姫路市合同監査)直前の5月14、15日に芦屋本部の山手夢保育園へ搬送していること、を認めている」(第三者委員会報告書36頁)とされています。

 市の山手保育園への監査は家具等が搬入された後であり、保育室に置かれた家具(理事長娘の新婚家具)を確認し、同法人から説明も受けているものと思われます。なお、これらの家具は現在も同園に保管され、保護者から危険であるので撤去を求めてられているように誰の目にも触れる保育園の一画にあります。姫路市特別監査(法人本部/2016年3月)の情報も当然知り得た時期であり、監査した芦屋市は、保育園に不似合な新婚家具について、どのような認識を持ち、対応されたのか明らかにして下さい。

今後、継続して保育所への監査を厳正に行うことを求めます。

3、芦屋市職員の同法人への天下りについて

 

 山手夢保育園(2007年4月開設)を市の委託保育園決定に深く関与した当時の担当課長が退職後、同法人(当時黒石誠理事長)へ、天下っています。現在、浜風夢保育園長であり、かつ法人本部内で要職にあり、前理事長を弁護するかのような言動を行っています。このことについて、市課長時代法人に便宜を図った見返りに現在の職を得たのではないかと疑いの声もだされています。市と法人が癒着しているのではないかとの疑問に対し、山手夢保育園決定の経緯、その後、当該人と芦屋市の保育行政の関係を明らかにしてください。そして、この天下りに芦屋市が関与しているならば、同氏を法人からの退職を勧告すべきです。

さいごに

 これまでの検証に加え最近芦屋市において、法人監査担当課長ポストが新設されましたが関係法律に基づいて厳正な法人監査を求めるものです。さらに、法人選定にあたっては、書類上の審査に限定した方式を改め、施設現場での保育・幼児教育内容を肌で感じ取る慎重な選定方法に改善することも申入れます。                     以上

芦屋幼保市民の会(旧:より良い保育芦屋)

2017年9月23日、「よりよい保育・幼児教育を考える芦屋市民の会」の集会において、芦屋市の幼稚園・保育所組織統合問題の話し合いの中で、自治会長、保育園長、大学教授等、皆様より新たな活動の場を拡げるべきとの意見があり、これに相応しい会の名称を「よりよい保育・幼児教育を考える芦屋市民の会」から「芦屋幼保市民の会」に名称変更いたします。

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