社会福祉法人夢工房にかかる刑事告訴等の情報について
はじめに
昨年12月15日 私 池上義三ら4名が兵庫県芦屋警察署長に対して、社会福祉法人前理事長ら4名を刑事告発(業務上横領、背任、詐欺)しました。芦屋警察署は何故か告発状を受理されませんでした。その後、同法人新理事会が今月末まで刑事告訴、損害賠償請求することを新理事長の記者会見、及び監督官庁である兵庫県の県議会での見解発表があり、池上ら刑事告発人は静観していました。この件につき、幾人かのマスコミ関係者から私宛て照会がありますので、若干の知り得た情報を報告します。いつ刑事告訴するのか等詳細は、同法人、または監督官庁の兵庫県へお聞き下さい。
1、刑事告訴について
同法人理事会が兵庫県警本部と詰めている模様です。刑事告訴の日時は、9月中に行うことは、確定していますが、いつかは、兵庫県庁記者クラブで公表する模様です。
2、損害賠償請求について
同上記者会見で公表するものと思われます。
追記―これまでの経過(概略)
①2016年6月9日(兵庫県健康福祉部社会福祉局 社会福祉課記者会見)
前黒石理事長の実母、義母の架空勤務、実母の家政婦賃金を施設経費から支払、娘の家具等を保育所運営費から取得等の不正疑惑が3800万円あること。さらに究明するため法人内に県が人選する第三者委員会を設置する。
②2016年10月17日(第三者委員会調査報告書発表)
報告書は、不正の事実を明らかにし、不正は、前理事長一族の法人支配があるとし、同一族の法人から追放すべきとしている。報告のむすび(75頁)において、「平成20年に認可保育園の規制緩和が進み、企業参入などによる「質」の低下が指摘されてきた。新しい待機児童ゼロ作戦の中であまりにも「数」を増やすことのみに主眼を置いたため、以前ほど条件が整わなくても認可されることになっている」と不正発生の根源に監督官庁の兵庫県、誘致した各自治体の責任を問うものになっている。次に理事長が「待機児童ゼロ作戦で悩む自治体と保護者を手玉にとり・・・は許されない」と指弾し、何故、不正が内部で防げなかったことに対し、「理事長と統括園長(注理事長妻)の暴走を止められなかった役員を一掃」とある。
③2016年11月8日(同法人理事会、理事長、理事長妻、理事長母親の役職解任。翌年1月末新理事会、前理事長一族全員懲戒解雇)
④2016年12月12日(旧理事全員解任、新理事会発足 理事長滝澤功治/弁護士、専務理事崎山泰弘/元兵庫県幹部職員 )
⑤2016年12月15日(池上ら市民4名 刑事告発➩不受理)
⑤2017年2月末(新理事会、改善策を兵庫県へ提出、この中で前理事長に対して、刑事告訴、損害賠償請求を9月末行う)
(コメント)
今回の不正は、前理事長の個人的資質にあると思います。しかし、保育を儲けにする保育産業が夢工房事件以降も続出しています。第三者委員会調査報告書にあるとおり、規制緩和に対応する行政権力の関与が必要にも関わらず、ブレーキーが掛かっていなかった政治的背景があると思います。
例えば、芦屋市には、夢工房の本部があり、市は、本部のある山手夢保育園など市立幼稚園跡敷地を無償貸与し、積極的に誘致しました。現在、市内2カ所の市有地を保育産業に無償貸与し、大規模民間こども園を誘致(来年開設)、数年後には、2カ所の大規模民間こども園の誘致、2カ所の公立保育所の保育産業への売渡しを進めています。
民間誘致・移管を機械的に反対するものではありませんが、今回の不正事件について、全く行政としての総括がなされていない中で、市民として、不正と行政の関係について真実が知りたい思いがあります。今回の刑事告訴において、司法当局が夢工房を誘致した芦屋市など自治体当局、及び市議会関係者を調査することを強く期待するものです。以上
2017年9月3日
池上義三(よりよい保育・幼児教育を考える芦屋市民の会 事務局長)
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